桃の節句、ひなまつりでもある3月3日は、別火(わかれび)とも呼ばれます。
別火(わかれび) = 桃の節句。燗をやめることをさす。

昔、何かの本で見て書き留めておいたのですが、詳しいことが分からず、辞書
などで調べましたがやはりよく分かりませんでした。
ところが先日買った『dancyu 2016/3月号「今回は、お燗」』を読んでいると、
「平安時代の貴族、藤原冬嗣の家言『貞順故実書条々』に、9月9日から3月2日
までは燗」という文章がありました。
ネットで
「酒に燗をするのは、昔は九月九日の重陽の節句から三月三日の桃の節句まで
で、燗をやめることを指す「別火【わかれび】」という言葉もあった」
も見つけました。
平安時代は3月3日から燗酒を飲まなかったんですね。
ではなぜ今日までだったんでしょうか?
寒い冬、炭で暖をとっていた時代。当時は炭も貴重品で、3月3日を境にそれ
をやめていた。そうなると燗をつけることもできなくなる。そういうことでしょ
うか。
では別火はいつ頃まで? その答えもdancyuにありました。
江戸時代に来日したポルトガルの宣教師、ルイス・フロイスは「日欧文化比較」
に「日本では(酒を)飲むとき、ほとんど一年中温める」と書き残しています。
江戸時代目前には通年で燗をつけるようになったようですね。炭もかなり普及
するようになったのでしょう。
今も炭火でお燗をつけてくれる店があるそうです。残念ながら私は経験があり
ませんが、一度飲んでみたいものです。味が違うんでしょうかね。
別火(わかれび)という言葉も遠い遠い昔のものになっていきます。
